「40代になってからテニスを始めるなんて、遅いかな……?」と思ったことはありませんか。実はそんなことは決してありません。テニスは年齢を重ねても楽しむことができるスポーツであり、40代でスタートする方も増えています。むしろ、落ち着きや柔軟な思考を活かせる40代だからこそ、テニスの魅力にじっくりとハマる方もたくさんいらっしゃるのです。
しかし、いざ「これからテニスを始めよう」と考えた時、「どんなラケットを選べばいいの?」と迷う人も多いのではないでしょうか。特に初心者のうちは、専門用語やスペック一覧を見てもイメージが湧かず、なかなかしっくりくるものが見つからないかもしれません。
そこで今回は、体力や筋力の変化が気になり始める40代の方にも合ったラケットを選ぶポイントや、長くテニスを楽しむためのヒントをたっぷりご紹介します。
テニスを始めるのは今からでも遅くない?
「若い頃からやっていないと、40代からでは厳しいんじゃないか……」という不安を抱いている方は少なくありません。実際に20代や30代に比べれば、体力や筋力、瞬発力などは落ちているかもしれません。でも、テニスは単に走り回るだけのスポーツではなく、戦略や技術をコツコツと積み重ねることで十分に勝負できる要素がたくさんあるんです。
特にダブルスをメインに楽しむ場合は、広いコートの半分のスペースをカバーすれば良いので、シングルスほど走る量も多くありません。年齢を重ねても比較的続けやすいことから、40代はもちろん、50代・60代になってもテニスを楽しんでいる方も大勢いらっしゃいます。
さらに、テニスは上下半身や体幹をバランスよく使うスポーツですので、健康維持やダイエット効果を期待できるのも魅力のひとつ。上達を目指す楽しさはもちろん、仲間との交流や体力づくりなど、趣味としてのメリットがたくさんあるのです。今の時期から始めることに、まったく遅いということはありません。
40代テニス初心者にはどんなラケットが合う?
面(フェイス)がやや大きめ
初心者向けのラケットは、一般的にフェイスのサイズが大きめであることが多いです。フェイスが広いと「スイートスポット」(ボールを打ちやすい範囲)が広がるため、多少芯を外してもミスヒットになりにくいメリットがあります。40代でまだ力に自信がない方でも、ある程度のパワーを補ってくれる設計になっているのが特徴です。
振動吸収に優れ、肘や肩にやさしい
40代になると、過度な負荷で肘や肩を痛めるリスクが高まります。テニス肘や肩の故障を避けるためにも、振動吸収素材を使ったラケットや、適度なフレーム厚があるモデルを選ぶと安心です。最近では各メーカーが振動を軽減する技術を採用したモデルを出しているので、試打をしながら手に伝わる感触をチェックしてみると良いでしょう。
重量はやや軽め~中程度がベター
ラケットの重量は、軽すぎると打球時の衝撃を腕で受け止める形になり、重すぎるとスイング自体が大変になる傾向があります。初心者の場合、まずは280g~300g程度のモデルを試してみるのが一般的な目安です。腕力にあまり自信がない方は、280g前後の軽めモデルからスタートしてみると扱いやすいですよ。
ラケットの重さはどう選ぶ?
ラケットの「重さ」はカタログなどで必ず記載されていますが、単純に「軽いほうがいい」「重いほうがいい」と言えるものではありません。一般的に、軽いラケットは操作性に優れ、スイングしやすい反面、衝撃を和らげる力が弱いとされています。逆に重いラケットは衝撃を吸収しやすくパワーも出しやすいですが、振り切るにはそれなりの筋力や体力が必要になるわけです。
40代テニス初心者の場合、急に重いラケットを選んでしまうとフォームを崩しやすくなり、肩や腰を痛める恐れがあります。ある程度はラケットに「振り回されない」ようにすることが大切なので、まずは中量級(280〜300g)程度からトライしてみて、自分の体力やスイングスピードに合うかどうかを確かめるのがおすすめです。
また、ラケットの「バランスポイント」(ラケットの重心がどこにあるか)も影響します。頭側が重い(トップヘビー)ラケットはスイング時に遠心力が増しますが、操作性はやや低め。手元側が重い(ヘッドライト)ラケットは振りやすさを重視しやすい一方で、パワーが不足しがちです。
ラケットの面サイズは何がベスト?
ラケットの面(フェイス)サイズは、だいたい90平方インチ台から110平方インチを超えるものまで、さまざまなバリエーションがあります。最近の主流は100〜105平方インチ程度の「ミッドプラス」や「オーバーサイズ」あたりで、これらは初心者にも扱いやすく、一定のパワーが出しやすいのが特徴です。
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ミッドサイズ(90〜97平方インチ前後)
上級者やパワーがある人向け。コントロール性能に優れるが、パワーアシストが少ない。 -
ミッドプラス(98〜104平方インチ前後)
多くのプレーヤーに愛用されるサイズ。パワーとコントロールのバランスが取りやすい。 -
オーバーサイズ(105平方インチ以上)
スイートスポットが広く、パワー不足を補う。初心者やシニア層に人気。
40代テニス初心者で、「まだそこまでボールを強く打てない」「ラリーを安定させたい」という方には、100〜105平方インチくらいがちょうどいいかもしれません。広めのフェイス面でミスヒットを減らしつつ、ある程度のコントロールもしやすいので、初期段階での上達をサポートしてくれます。
ガットやテンションも重要?
「ラケット選び」に集中しがちですが、実はガット(ストリング)やそのテンション(張りの強さ)もプレー感に大きく影響します。初心者のうちは、張りが強すぎるとボールがコントロールしやすくなる一方、腕への衝撃が増えたり、球離れが速すぎてパワーがうまく伝わらないことがあります。
一方、少し柔らかめ(テンションを弱め)に張ると、ボールの飛びが良くなり、腕への衝撃もやわらぐというメリットが。ただし、コントロール性はやや落ちる傾向にあります。
ガットの素材もさまざまで、ナイロン、ポリエステル、ナチュラルガットなどが存在します。初心者には柔らかく打球感もマイルドなナイロンガットがおすすめです。最初はメーカー推奨の中間くらいのテンションで張ってみて、慣れてきたら調整していくと、身体への負担を抑えながら自分好みの打球感を探すことができるでしょう。
どこで買うかが大事?
ラケットはスポーツショップでもネット通販でも手に入りますが、初心者のうちは実際に試打をしてから購入するのがベストです。専門店やテニススクールであれば、試打ラケットを無料(もしくは安価)で貸し出してくれるケースが多いので、気になる機種を何種類か打ち比べてみると失敗が少なくなります。
また、専門家やコーチに直接相談できる環境だと、「肘が痛くなりやすいから振動吸収に優れたモデルがいい」「肩周りが固いから、少し軽めのラケットがいいかも」といったパーソナルなアドバイスを受けることができます。40代という年齢を踏まえてケアすべきポイントを教えてもらえるのも心強いですよね。
ネット通販の魅力は価格の安さや在庫の豊富さですが、「実際に打った感触がわからない」というデメリットもあります。もしオンラインで購入する場合は、試打サービスがあるショップや、返品・交換がしやすい条件を提供しているところを選ぶと安心です。
おすすめのテニスラケット
ピュアドライブ チーム 2025年モデル
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フェイスサイズ:100平方インチ
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重さ:285g
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特徴:世界に愛用者のいるピュアドライブの軽量モデル。パワー・スピン・コントロールで高い性能を発揮し、操作性にも優れています。
ヘッド ラジカル チーム 2025年モデル
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フェイスサイズ:102平方インチ
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重さ:280g
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特徴:最新のオーセチック2.0を搭載。振動を抑える効果のほか、コントロール性能も向上しています。オールラウンドなプレーを目指すなら、この1本!
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ダンロップ SX 300 LS 2025年モデル
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フェイスサイズ:100平方インチ
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重さ:285g
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特徴:スピン・パワーとショットの威力を兼ね備えたモデル。軽量化を図り、操作性にも優れています。
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まとめ
ラケット選びは奥が深いですが、大切なのは「まずは気軽に試してみる」という姿勢です。実際に握って振ってみないと、自分に合った重さや面サイズ、フレームの特徴はなかなか掴めません。
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フェイスがやや大きめで、ミスをカバーしやすい
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肘や肩に配慮した振動吸収性がある
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280〜300g前後の扱いやすい重量帯を目安に試してみる
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ガットやテンションにも注目してみる
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可能なら試打してから購入すると失敗が少ない
40代からテニスを始めるなんて……と気後れする必要はまったくありません。スポーツを通じて新しい仲間や健康的なライフスタイルを手に入れるのに、年齢の制限はないのです。最初はうまくラケットを振れなくても、少しずつフォームを覚え、ラリーを続けられるようになる過程には大きな喜びがあります。ぜひ、この記事を参考にして最初の一本を選び、テニスコートで充実した時間を過ごしてみてくださいね。
よくある質問/Q&A
Q. 40代で体力に自信がないのですが、重めのラケットは控えたほうがいいですか?
A. はい、最初はあまり重すぎるラケットは避けたほうが無難です。中量級(280〜300g前後)からスタートして、慣れてきたら少しずつ重量を上げるなどの調整をしていくと、体への負担が少なく楽しめます。
Q. オーバーサイズラケットは初心者に本当におすすめですか?
A. スイートスポットが広い分、ミスヒットを減らしやすいので初心者には向いていると言われています。ただし、コントロール性能にやや劣る面もあるので、100〜105平方インチのミッドプラスサイズも合わせて検討すると良いでしょう。
Q. ガットの張り替えはどのくらいの頻度で行うものですか?
A. 使用頻度やプレーの強度にもよりますが、一般的に「週にプレーした回数=張り替え回数(年)」という目安があります。たとえば週2回プレーするなら年2回程度。ガットが傷んでくると打球感が変わり、腕にも負担がかかりやすくなるため、適度に張り替えることが大切です。
Q. テニススクールに通うときも、自分のラケットを持っていくべきですか?
A. 可能であればマイラケットを持参するほうがいいでしょう。スクールで貸し出しラケットを用意している場合もありますが、自分のラケットに慣れることで上達がスムーズになります。コーチに直接アドバイスを受けられるので、ラケットの調整もしやすいですよ。
Q. 一度買ったラケットを使い続けても大丈夫ですか?
A. 問題はありませんが、技術が向上してきたり、プレースタイルが変わったと感じるタイミングで、別のモデルを検討してみるのも一案です。慣れてきた頃にもう一度試打をしてみると、前よりも新しい発見があるかもしれません。